審査請求料の値下げについて
2月16日の日本経済新聞に特許庁が審査請求料を引き下げる方向で検討に入ったとの記事が掲載されました。また、7月6日には、産業構造審議会で審査請求料の引き下げをめぐる議論が交わされたとの記事が掲載されました。 10月27日現在、まだ、正式な発表はありませんが、どうやら、来年には審査請求料が値下げになる模様です。
現行の審査請求料は、2004年の法改正でほぼ2倍に値上げされたもので、特許出願1件あたり約20万円にもなり、ものすごく高額です。値下げはいわば当然のことであり、法改正前の金額ぐらいにすべきだとさえ思います。
前回の法改正は、公式の説明では、出願人間の不均衡を解消し、適正な審査請求を促進するため、とされていますが、2倍に値上げすることによって審査請求料を払おうとする出願人の意欲を衰えさせて審査請求件数を減らしたい、というのがホントのところでないかと思います。
審査待ちを減らすことも大切でしょうが、それよりも、発明を奨励し、技術の進歩、産業の発達を図ることの方がもっと大切なはずです。リーマンショック以降、出願件数が大きく減ってきている現状を見極め、発明を奨励しているといえるだけの大胆な改正を望みたいところです。
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